【完】学校イチ人気者の彼は、私だけを独占したい。
「こんな噂流れるくらいなら、いっそのこと付き合ってること、隠さないでおこうかな」
そもそも隠すこと自体おかしいんだけど。
ミア先輩のファンに、なにされるか分かんないし
正直怖いじゃん。
それでも浮気相手だと、勝手な噂流されて。
彼女の意地がないわけじゃない。
それでも。
「ヤケになってるなら、やめときな天沢ちゃん」
冷静なミア先輩にそう言われるから、お弁当のおかずを挟む、箸の動きが止まっちゃうよ。
「確かに天沢ちゃんと堂々付き合えるなら、それはそれで嬉しいけど。
天沢ちゃんが無理する必要ないんだよ」
「……」
「まあ、なにかあったら必ず護るけど。
俺、前に言ったよね?天沢の気持ちが追い付くまで待てるって。」
「……」
「俺と付き合ってること、天沢だけには後悔してほしくないんだよね~」
「……ミア先輩」
「なんだろうなー、大事だからかな」