【完】学校イチ人気者の彼は、私だけを独占したい。
言いながら、先輩は笑って、優しく私の頭を撫でてきた。
そんな風に言われたら、嫌でも舞い上がっちゃうよ。
付き合ってからも、変わらず意地悪な先輩の優しさが。付き合う前よりも甘くて、息ができなくなってしまいそう。
「っと、そろそろ昼休み終わっちゃうね。
さすがにこんなところから一緒に出てくるとこ見られたらマズいから、天沢ちゃんは先戻りな」
そう言って。ひょいっと、最後に食べようと残しておいた唐揚げをミア先輩に食べられた。
「あー!なんで食べるんですか!!」
「だって、残ってたし?」
「わざと残しておいたんですよ!!」
さっきも人から唐揚げ盗んでおいて
また盗むなんて……ひどい男。
前言撤回
やっぱりこの人ただの意地悪だよ。