【完】学校イチ人気者の彼は、私だけを独占したい。
「あっ、ありがとうございます」
「別にいいよ。ほら、さっさと教室戻らないと」
グイグイと座ったままの先輩に背中を押されて、教室に向かう。
めちゃくちゃビックリした~!
あの時先輩が抱き締めてくれなかったら
顔見られて、絶対バレてたよね!?
……先輩のおかげで助かった……。
ホッと胸を撫で下ろして、階段をおりると。
長い廊下を歩いている途中
「ねえ」と後ろから声をかけられた。
その声に反応して、後ろを振り返ると。
真横にあったトイレに、引っ張られるんだもん。
ビックリして、反応できないでいると。
目の前には、女の先輩らしき人が4人。
狭い女子トイレで私を取り囲んでいる。