【完】学校イチ人気者の彼は、私だけを独占したい。
「てか、あんたと一緒になって噂になってる人。
あの人は美秋の元カノだから」
ポニーテールを揺らせながら、なぜか得意気に言う先輩。
そんなのこっちだって知ってるよね。
だって会ったもん。
でも私の時とは違って、優愛さんの話をする時だけは、どこか柔らかい表情の女の先輩。
他の三人も、優愛さんの話の時だけは、眉を下げて文句一つ言わない。
いつもの過激な先輩ファンはどこへやら。
私みたいな奴には強気なくせに~!
「あの人と美秋が噂になるなら、まだ私たちも許せるよ?お似合いだと思うし……正直あの人には勝てないから」
「……」
「だけど。どっからどう見ても美秋と釣り合ってないあんたと美秋が噂になるのだけは許せない」
「……っ」
「私はあんたと違って、美秋に構ってもらえるよう努力してるのに。
なんであんたみたいなワケの分かんないし一年に、美秋が構うわけ!?」
「……」
「そんなのっておかしいじゃん!
私よりブスのくせに」