【完】学校イチ人気者の彼は、私だけを独占したい。
めちゃくちゃ言いたい放題だ。
さっきから胸の奥がズキズキと痛い。
ミア先輩がなんで私に構うのか、そんなのこっちが聞きたいくらいだよ。
それでももう、先輩は私の彼氏なんだよ……?
秘密だけど、それでも。
私が先輩の彼女なのに。
なんで前の彼女の優愛さんと比べられなきゃいけないんだろう。
「……別に、ミア先輩が誰に構おうが、勝手じゃないですか……」
先輩だからって関係ない。
めちゃくちゃビビりなのに、言い返してしまったことに、すぐに後悔。
静まり返るトイレ。
先輩達の後ろ姿が鏡に映って、追い込まれている自分の姿に、逃げられないことを覚悟した。