【完】学校イチ人気者の彼は、私だけを独占したい。
「……さっ、」
「……」
「斉藤先輩……!」
無意識に口から漏れてしまう好きな人の名前。
斉藤先輩は喋ったことがない私に話しかけられたことに驚いて、元々大きい目をもっと大きく見開く。
だけどすぐに、その目はいつも通りの大きさに戻り。
私を見て「あぁ!」と。何かを思い出した様な口振り。
「君、あれでしょ、あれ。
今日教室の前で小波とイチャついてた子じゃん!!」
「なっ……!?」
斉藤先輩に覚えててもらえたのは、すっごく嬉しいけど。
なんでよりにもよって、そんな覚え方なの!?
これじゃあ私が好きなのはミア先輩だって、斉藤先輩に勘違いされるじゃん。
「違います……!私ミア先輩となんてイチャついてませんからっ!!」
勢いよく前のめりになり、大声で完全否定。
なにがなんだかよく分かっていない斉藤先輩は、私の勢いに圧倒され、一歩後ろに下がった。