【完】学校イチ人気者の彼は、私だけを独占したい。





「ミア先輩が昨日と今日で、詩を嫌いになるわけないでしょ!?そんなことも分からないの?」

「……っ」


「そんなんじゃ、あの美人の元カノにミア先輩取られても、知らないんだからね!!」



頬を叩かれるよりも痛いまい実ちゃんの言葉に、目を見開いたまま、なにも返事ができないのは、きっと。


本当にその通りだと、言い返せる気力も持てないくらい、まい実ちゃんが正しいからに違いないよ。



立ち上がり、スカートについたゴミを払う。


そして。


「ミア先輩と優愛さんのところに行ってくる」


「……」


「まだ先輩と別れたわけじゃないし。
 それに告白の邪魔するつもりなんかないけど、」


「……」


「彼女だもん。『嫌だ』ぐらいは言ってもいいよね?」



今込み上げてくる気持ちを、吐き出して。


それでもミア先輩の気持ちが、もう私から離れてしまっているのなら。

潔く諦めて、もう一度最初からミア先輩に好きになってもらえるよう頑張るんだ。



こんどは私が先輩を追いかける番。


好きだよ、それだけじゃ物足りないぐらいに。


ミア先輩のことが……わたし。





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