【完】学校イチ人気者の彼は、私だけを独占したい。
「天沢ちゃ、」
「ミア先輩は黙ってて!」
学校の敷地を囲う壁に、ミア先輩を追い込み。
ドンッと壁ドンした。
女の子の憧れの壁ドン。
それを私にされているミア先輩が苦笑いする。
だけどそんな先輩を無視して、優愛さんを睨んだ。
「優愛さん、私やっぱり嫌だよ。
いくら元カノでも、私よりも全然綺麗でミア先輩に似合っている人でも。
ミア先輩を渡したくない」
「……」
「自信なんか今だってないけど。
ミア先輩を好きだって気持ちだけは、優愛さんに負けないもん」
「……詩ちゃん」
「だから絶対に渡さない」
部活帰りの、大勢の生徒が、影を地べたに張り付けたかの様に
立ち止まってこちらを見ている。
きっと、立場なんか逆だ。
優愛さんがミア先輩のことを、壁ドンしていた方が、絵になってた思う。
だけど、気持ちを隠してまで、好きな人を諦めることなんて
私にはできない。
だから。