【完】学校イチ人気者の彼は、私だけを独占したい。





「天沢ちゃ、」


「ミア先輩は黙ってて!」


学校の敷地(しきち)(かこ)う壁に、ミア先輩を追い込み。

ドンッと壁ドンした。


女の子の憧れの壁ドン。



それを私にされているミア先輩が苦笑いする。


だけどそんな先輩を無視して、優愛さんを睨んだ。



「優愛さん、私やっぱり嫌だよ。
 いくら元カノでも、私よりも全然綺麗でミア先輩に似合っている人でも。
 ミア先輩を渡したくない」


「……」


「自信なんか今だってないけど。
 ミア先輩を好きだって気持ちだけは、優愛さんに負けないもん」


「……詩ちゃん」


「だから絶対に渡さない」




部活帰りの、大勢の生徒が、影を地べたに張り付けたかの様に
立ち止まってこちらを見ている。


きっと、立場なんか逆だ。


優愛さんがミア先輩のことを、壁ドンしていた方が、絵になってた思う。


だけど、気持ちを隠してまで、好きな人を諦めることなんて
私にはできない。



だから。






< 296 / 309 >

この作品をシェア

pagetop