【完】学校イチ人気者の彼は、私だけを独占したい。
色気王子だかなんだか知らないけど。
私を泣かせたミア先輩の罪は重い、重罪だよ。
「てか詩、あんたから先輩誘ったんだから。
斉藤先輩のこと迎えにいかなくていいの?
あっちはあんたのこと好きでもなんでもないんだから、約束忘れちゃってるかもよ?」
「まい実ちゃんってときどき辛辣だよね」
「詩にだけね~」
「えーんそういうとこ好き~」
ハンカチを振って、私の勇姿を見届けるまい実ちゃんの期待を裏切るわけにはいかない。
教室から出て、二年生の教室に向かっている途中。
ーーピタリと止まるこの足は、なにか言いたげだ。
斉藤先輩の教室に行くってことは……もしかしたらミア先輩とも顔を合わせるかもしれないってことだよね?
えっ、やだ、怖い。
もしまたなにか言われたらどうしよう。
でもそれに怯えて斉藤先輩とデートできないのはヤだし。
それに斉藤先輩の連絡先知らないし、呼び出せるはずもなく。
結局あーだこーだ考えているうちに、二年生の教室の前まで来ていた。