【完】学校イチ人気者の彼は、私だけを独占したい。
斉藤先輩は友達が多いから。
私に構ってる時間なんて本当はないのに。
それなのにデートしてくれるって言ってくれた。
それが何よりも嬉しくて。
あの時勇気だしてよかったなって、ようやく実感が湧く。
好きな人の隣を歩けるなんて、届かぬ夢だと思ってたから。
ほんと奇跡だよね。
少しでも斉藤先輩とのデートの時間を長くしたいと思った。
欲張りかな……?
欲張りだよね。
それでももう待ちきれなくて、立ち上がり、こんどこそ引き戸を開けようと、手を掛ける。
1、2、3の合図で、緊張のなか勇気を振り絞って引き戸を開けようとしたとき。
「それにしても、ラブレターって……なんか重いよな」
ーーピタッと。その声に反応して、引き戸を開けようとしていた手が止まる。