Lingerie
「まあ、気をつけてミモリを見守ってるといいわ。あの子隙だらけよ?特に信頼おいてる大親友の私には」
「……」
「油断してたら遠慮なしにパクッと美味しく食べちゃうかもしれない」
「殺すぞ」
「あら、恐い。でも、そういう事は本当の意味で両想いになってから吠えるべきじゃない?」
赤い舌を挑発的に覗かせて、どこまでも上の位置から見下ろしたように言葉を落とすとヒラリヒラリ手を振り背を向け去っていく姿。
ふざけるな。
今更横から掻っ攫われて堪るもんか。
今更彼女を手放す気なんてない、逃がす気もない。
とは言え、確かに彼女があいつには信頼おいて隙だらけなのは本当だ。
そして、その信頼はイズミが言ったようにつきあっている俺に対してより強くて強固なものであると思う。
恋人なんて括りであっても所詮俺と彼女の関係や距離は中途半端な偽物に近い。
せめてもの独占欲で縛りをつけても、実際はキスすらも交わせぬ恋人未満。
一体いつまで……。
いつまで甘やかして依存させれば音を上げて俺に落ちてくれる?
「チッ…」
蓄積されるばかりの葛藤を空気に響かせて、一向に手に入り切らない彼女が愛おしいし憎らしいし。
早く俺を欲しろ。
そう切に想う感情をあっさり見過ごすのが彼女であるらしい。