Lingerie
打ち合わせを理由に戸惑う彼女を強引に連れ出すと感情任せに廊下を突っ切る。
打ち合わせであるなら今程通り過ぎたミーティングルームや自販機前の休憩スペースで充分だ。
それでもそんな場所には目もくれず、まっすぐに向かったのは中から施錠できる資料室。
迷いなくそこに入り込んで、彼女の困惑を目の当たりにするより早くしまったばかりの扉を施錠した。
「触らせてください」
俺を刻み直さないと。
イズミなんかの熱や感触を覚えてもらっていては困る。
「九条君、一応ここ職ば…」
「じゃあ、俺の仕事の向上の為に見せて、…触らせてください」
『嫌』なんて拒ませない。
俺以外に触れられることに嫌悪を覚える程俺にだけ反応する体になればいい。
そんな狂気を心に溢れさせて、表には甘く愛おしむように彼女の肌に触れていく。
その未だに戸惑いに揺れて羞恥に染まる目や顔が酷く愛おしい。
触れる瞬間に身構えて無意識に止めてしまう呼吸も、そこから余裕なく吐き出される息遣いも。
「やっぱり…綺麗です」
「っ…」
「肌の白さから手触りに至るまで」
「九…条くん」
「このウエストのラインも細さも」
「ねえ、」
「アンダーとトップが完璧な程バランスのとれた形の良い胸も、」
「っ…」
ほら、もっと苦悶して?
苦悶する程、俺への愛情を高めてみせてよ。
「好きですよ、ミモリさん」
「っ…」
「だから、俺以外の奴に気安く触らせないでください。…俺のモノです」
その言葉を示す様に、本当はその呼吸を貪りたいと疼いて熱を吐く唇を彼女の胸元に押し付けた。