Lingerie~after story~
これでいて彼女がいないんだもんなぁ。なんてことを思いながら席を離れ店内に入り込み、賑わっているそこも抜けると一度店外のホテルフロアへと身を出した。
言い訳としてではなく本当に化粧室に向かい、自分の装いの崩れがないかと確認してほんのりと赤味の射している頬に触れる。
我を忘れる程飲んではいないよな、良し。
それにしても、自分で見てもいつもの自分と違いすぎて本当に驚く。
……綺麗……なのかな。
自分でそれを認めるのは変な羞恥心もあって言えないけれど、それでもいつもよりかは割増な自分だとは感じる。
「『美味しそう』ねえ…」
割増だとは思うけれど…美味しそうかどうかと言われるとよく分からない。
でも、イズミが言うのであればやはり男性的にはそう感じる?
九条くんも?
………やっぱり……少し見せたかったな。
再度自分の姿を大きめの姿見に移して仕方のない息を吐く。
まあ、本当に、イズミの言うように滅多にない機会よね。
まともであったならイズミと飲む機会なんて九条くんが良い顔するはずないし。
それでも……ああ、もう…
なんて諦めの悪さなんだと、自分にも飽きれながら化粧室から身を出しかける。
とにかく今日はとことんイズミに愚痴ってお酒を楽しもうなんて、九条くんの事を頭から放り投げようとした刹那。