Lingerie~after story~




何より……九条くんが私以外の人にあの笑みを向けるのが悲しかった。

いつの間にか……自分だけに許されるものだなんて思いこんで己惚れて。

そんな自分に、彼に対して『裏切りだ』と憤るより強く羞恥心が疼く。

同時に……畏怖。

終わるの?

やっと得た安息を手放して、冷たいばかりの孤独に戻る?

あの温もりを失う?

あの……

『触らせて、』

九条くんを……失う?

どうしよう……恐っ___



「ミモリ、」

「っ____!!?」



あ…………思考も…………飛ぶ………。

まともに分かるのは……。

イズミの唇がヒヤリと冷たい。

なのに……息が……熱い。

あ…れ…………






キス……して…る……。





そんな意識が追い付いても金縛りにあったように反応が返せない。

ただされている事に放心するばかりで直前まで抱いていた悲哀さえ今の衝撃には押し退けられた。

名を呼ばれ自分で振り返るより早く顎に絡んできたイズミの指先。

優しく誘導されるままに振り返ればすぐに押し重なってきた唇の感触。

風で冷やされた唇は冷たいのに絡んでくる息は真逆に熱くて。

熱くて……、

っ___!!!


「っ……イズッ…んん____」


あっ……この目…だ。

この感じ……。

九条くんを思い出させる……



獰猛な獣っぽい目…。


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