Lingerie~after story~
そんな私の反応すらクスクスと楽しみ笑うその目は未だ本能的な鋭さをキラリ。
口調はおネエに戻ってる癖に。
どうしてもまだ舌なめずりしてる獣にしか見えないから変にゾクゾクとして熱くなり、誤魔化す様に顔を背けてしまうと……。
「……チッ、」
「………」
顔を背けた方向が悪かった。
思いっきり九条くんと目が合った瞬間にこれ以上ないくらいに眉根を寄せられ舌打ちされましたけど。
そりゃもう、どこぞの若頭ですか?と言わんばかりの迫力でしたとも。
スーツ姿と髪型のせいで。
いやいやいや、怯むな寧々。
あんたも充分に九条くんには憤り抱いてた筈でしょ。
そんな後押しを遅ればせながら自分自身にしてみせ、咄嗟に応戦の表情を作り出すも、そんな瞬間にはさらりと彼に背を向けられていた。
そのまま無言で歩き出す姿に慌てて自分の鞄を手にすると小走りに背中を追って店内へ。
賑やかさも軽減。
どちらかと言えばしっとりとした大人の時間に切り替わっているらしい店内を横目に抜けて、再び店外へとその身を出した。
本当に……黙ってるな。
宣言してからこれと言って不満を漏らすことなく、言い訳もなく歩く後ろ姿を見つめそんな事を思ってしまう。
それでも決して私を置いていくような歩調ではないのだ。
遅れを取れば分からないくらいに速度を落として、時折確認する様に振り返ってくれる。