Lingerie~after story~



キス一つ……まともに出来ないから……。

あの人みたいに……。

「っ………何でぇ……」

「………」

「何で………そんな恰好してるの。……っ…何で…髪の毛上げてるの?」

ああ、情けない……みっともない。

喉が焼ける様に熱くて痛みまで伴って、堪えようとしても発する声音が震えて頬に涙が伝ってしまう。

音になる言葉でさえだ……、何て幼稚で独占欲丸出しな我儘か。

私だけのモノだと己惚れていた事の露見。

それもこんなみっともない子供の様に涙を溢れさせての。

でも……止まらない…。

だって、どうしても悔しい。

何で?

どうして?

「っ………何で……あの人とキスしてるの?」

「……」

だって……だって、本当は……

「っ……私がするつもりだったのに……」

「………」

「私が………九条くんにするつもりだった…のに……」

「………」

「私が……大人に……」

「………」

「私から……て__」

「ねえっ、」

「っ……!?」

「…………長い」

「……はっ?」

長……い…?

えっ?今長いって……。

言っ…た?

「それ……まだ終わらない?」

「……………………はぁぁぁぁ!?」

決定打だ。

聞き間違いかと思ったけれど、追い打ちをかける様な決定打。

こちらの感情的な涙も引っ込む勢いの衝撃的発言を、サラッとドライに……よく見ればほんのりと眉を寄せながら発してきた彼に最早怒っていいのか嘆いていいのか呆れていいのか。

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