Lingerie~after story~
ここで、駆け引きして、焦らして焦らして逆に食らいつかせられるのが本当の大人なのかもしれないけど……。
やっぱり……私は大人じゃない。
「っ……はぁっ……限界っ」
そう、自分の口から弾かれた声音が泣きそうな程もどかしい響きだなんて思ったのは彼の唇をしっかりと塞ぎきった直後。
両手で頬を覆うように抑え込んで、呼吸さえ取り漏らすのは惜しいと貪るように舌を絡めてみる。
どうしよう?どうするんだった?
マニュアルと言えるマニュアルのない馴染みのない行為。
ましてや自分から絡めた舌の扱いがよく分からない。
きっと下手くそだ。
もどかしくて焦れったくて拙くて。
こんなキスしか出来ない癖に大人ぶろうなんて……彼を煽ろうだなんておこがまし……
「っ…ふんん____」
自分のキスの拙さに呆れた瞬間だ。
突如頭に回ってきた大きな掌にしっかりと抑え込まれて、背伸びをしていた筈の体は後ろに倒れかけて膝が曲がる。
そんな体にしっかり回されたもう片方の腕に支えられて、一瞬の呼吸さえ許さぬように貪られるキスに形勢逆転。
今まで全くと言ってい程応えてはくれなかった癖に、ひとたび抑制を解いてしまえばまさに獣の捕食タイム。
そう……感じざるを得ない程無呼吸に近い眩暈にもがくことさえ忘れて力が抜け、扇情的な涙が頬を伝った。