Lingerie~after story~
仕事の事を考えていた筈が本当に無意識に彼の事に切り替わっていた事には羞恥も飛んで自分に呆れる。
少し前までは全く意識していなかった相手でしょうが!と、恋愛ボケかましている自分に突っ込んでいたタイミングだ。
「っ……」
う…わ……コレ私の妄想とかでないよね?
現実だよね?
そんな事を思ってしまうほど衝撃的な場面の再来だ。
もう少しで自分の部署に到達すると言う廊下の半ば、進行方向突き当りの角からスッとこちらに曲がって姿を見せてきたのは今の今まで脳内に浮かべていたその姿で。
こちらが気が付くという事は当然あちらも気が付き視線が絡む。
しかも本当に久方ぶりにその傍に母親である社長の姿もなく、彼単身で片手に生地のサンプルを持ってこちらに向かって来ているのだ。
っ……ちょっと待って、この状況はどうしたら正解なんだろう?
別にデザイン部に押しかけての遭遇ではないんだから引け目を感じて焦る必要はないのよ寧々。
でもでも、職場である事には変わりないんだから恋人的な接触はいけないのよね?
つまりは事務的業務的職場関係でさらりと『お疲れ様です』な感じがベスト対応。……うん、コレだ!