Lingerie~after story~












それでも……、

それでもだ……。

「特効薬……悪戯に摂取するとその副作用が余計にきつくないですか?イズミ先生?」

そんなボヤキは仕事を終え帰宅し食事も入浴も済ませたプライベートタイムにだ。

久しぶりの九条くんとの接点。

浮れてハイになって上機嫌でいられたのは数時間程。

直後と言える時間はそれは快適上機嫌に仕事に集中し、帰路に至ってもまだ効果継続に自分の好きなワインまで購入して帰宅しましたとも。

だけどもだ。

そうして上機嫌に帰宅したものの効果はそこから急激に減少して、むしろ余計に一人で過ごすこの部屋の時間にテンションがガタ落ち。

それでも気分を上げようと自分なりに努力して、好きな物を食べ、ワインを飲んで、入浴に至ってはリラックス効果のある入浴剤まで使って一人を謳歌しようとしてみたのに。

「……この状況下でのこのランジェリーって本当に感情に悪影響な気がする……」

余計に九条くん不足を増幅させてダークミモリンの成長を促すと思うんだけど。

そんな事を思いながらいつみても身に纏う芸術の様なランジェリーを摘まんで溜め息を一つ。

セクシーではあるけれど厭らしさは感じられないベビードールをはらりと揺らして、溜め息交じりにワインのグラスを手に取るのは自宅のソファだ。

気を紛らわせるように口内にアルコールを広げるも……

「……味気ない」

そう呟いた瞬間に昼間のテンションに逆戻りするのだ。

多分昼よりも更に強く。

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