Lingerie~after story~
「ミモリの誕生日にしかめっ面見せたり、こーんな怯えた顔させてどうするのよ」
「……」
「そ・れ・に、ほら!あんたもいると思ってあんたの好きな銘柄のスパークリングワイン買ってきたのよ」
「………チッ、」
「んふふ、って事で、3人で仲よくグラス合わせましょうか」
「えっ?……へっ?えっ?」
何?
えっと…一応……なんかまとまったの?
イズミのにこやかな一言と差し出されたスパークリングワインと。
『好きな銘柄』の対象者は誕生日の主役である私ではなく、今程怒り心頭であった彼であるらしい。
実際にそれを捉えた九条くんは苦々しく表情を歪めるも悪態を返す様子もなく、ただ小さく舌打ちを響かせると静かにソファに座り直してきたのだ。
そんな流れに話はまとまったと言わんばかりにイズミが私ににっこりと笑い落としてくるのに呆ける。
だってなんか……なんか…九条くんの扱いに慣れてる?
「2人って……仲いいの?」
「良くない」
「あら、たまに一緒に飲みに行くじゃない」
「お前が勝手に俺を連れ回すだけだろ」
「なんだかんだ付き合って梯子するのは勝手とは言わないんじゃない?」
「お前、本当に色々とやり方がムカつくんだよ。卑怯な引き合いや小道具使いやがって」
「おほほ、伊達にこの場で年長者してないわよ」
何この急激な空気の緩和。
急激すぎて私だけ置いてきぼりな気がするんだけど。