Lingerie~after story~
九条くんは否定したけれど充分にイズミと仲がいいと言える関係性や会話を滲ませている。
相変わらず不機嫌は健在でも、今のそれは威嚇する猫程度のそれだろう。
シャーシャー言ってる彼をいつもの事だとあしらうイズミ。
何これ…なんか……私より九条くんの事扱い慣れてるじゃない。
そりゃデザイン部の同僚だ、毎日顔を合わせ仕事を共にしているのだから私より理解し合っていてもおかしくないのだけどもさ。
「あらヤダ、ミモリったらいつまで豊満な胸元晒してんのよ」
「あ……本当だ、」
「お前は見るな…」
「あら、この生地ってアンジェリカのシルク?」
「…ああ、あそこのシルクが一番俺のデザイン起こしやすいんだよ」
「分かるわあ、手触りも生地の厚さも絶妙なのよねえ」
「一条のも悪くないんだけどな」
「私が今起こしてるやつは一条の生地だわ」
ちょっと?何この和気あいあい。
さっきまで私の誕生日を祝いに来たとか言っていた癖に。
さっきまで嫉妬して『死ぬか?』なんて切れていた癖に。
何で今はプラモデルに夢中な子供みたく熱く語らって私の存在蔑ろ?
完全に仕事モードで語り合う2人の目は生き生きとしてどこか楽しげにも見える。