Lingerie~after story~
Side 九条
プツリと意識を手放した彼女を見下ろし何とも言えない息を吐きだし脱力すると、多分同じような心境であるらしい姿も大きく息を吐いて見せ、
「フゥッ……ミモリの焦り潰し成功ね」
「…ナイスだイズミ」
この事に関しては『よくやった』と褒め称えたい程に。
鬱陶しく落ちていた前髪を掻き揚げ、消化不良の欲求にはひたすらに眉根を寄せて重苦しい息を吐きだして、こちらの複雑な心情知らずに意識下にフェードアウトした彼女の頬をそっと撫でた。
『爽は、』…か。
「本当に、この子の無自覚な煽りは魔性だわ。そろそろ潰れる限界だとは思ってたけど最後近くでぶっ込んでくれちゃって。うっかりこっちの限界が先になりそうだったわよ」
「『気持ちいい』からの名前呼び。……お互いに……あれはヤバかっただろ?」
「正直突っ走りそうな理性を繋ぎとめるのに四苦八苦よ。あんたよく今まで耐えてきてるわね」
「堪え性はある方だからな」
「まったく、私と九条じゃなかったらとっくに襲われてるってちゃんと分かってるのかしらこの子」
「分かってないだろうな。だから今まではお前が傍に張り付いてたんだろうが」
「……まあね」
クスリと笑う姿はいつもと何ら変わらない含み笑い。
それでも、その含みの中にほんの刹那的に、どこか哀愁の様なモノを感じたのは間違いじゃない気がする。