Lingerie~after story~
一瞬にして意地悪さは掻き消えて、抱き寄せに来た力は力強いのに柔らかくてどこか甘い。
甘いけれど、突然の切り替えにはすぐに対応及ばず、何事かと呆けて目の前に広がる彼の鎖骨を見つめていれば、
「本当はさ、意地悪よりドロッドロッに甘やかしたい気持ちでいっぱいなんだよね」
「っ…九条く、」
「だから、…甘やかされて?寧々さん」
「っ……」
なんて絶妙な匙加減。
意地の悪さ皆無の甘い抱擁には意識過剰すぎた余分な羞恥がゆるゆると熱を下げる。
それでも完全に下げ切る事もない様にと、至る所に彼の甘い意図を感じる。
素直になれない私を理解して、『甘やかされて』なんて受け身を促し。
急速に詰めすぎた距離を適度に引き戻すも0ではない『寧々さん』呼び。
全部全部絶妙なのだ。
残って疼く羞恥さえ先程と違って甘さを強める作用をみせて。
抱きしめにくる力が心地いい。
感触や熱が私の無駄な力を抜きにくる。
思わず……素直に縋ってみたいとおも___
「寧々さん、…抱きしめて、」
「っ……」
「俺の事も甘やかして、」
「……あ、甘えっ子。甘やかしたいって言ったのはそっちなのに」
「寧々さん、」
「っ……」
まるでおねだりだ。