Lingerie~after story~




そんな私を絶対理解しているくせに、

「寧々さん、好きですよ」

「っ……」

「好き、」

「っ……九条くん……ちょっ、」

「正直……寧々さんが言ったように今凄く機嫌いいんだよ俺」

「んっ……なん…で?」

「…………寧々さんが俺を好きだから」

「っ___」

そんな……単純で、当たり前だと言ってしまいそうな事で。

私ではそう思ってしまう事でも、彼からすれば酷く感極まる事だと告げる様に落とされた響きは重くて熱くて。

「寧々さんが好きなんですよ、俺」

「っ……」

「どうしても、欲しくて欲しくて。卑怯な事をしても欲しくて堪らなくて。だから……堪らなく嬉しくて……甘やかせたい」

「も……耳から溶けるから……意地悪しないで?」

「フフッ、これ以上なく甘やかしてるのにな。寧々さんにとっては過度な愛情表現は意地悪になっちゃうんだね」

そうだよ。

愛情が強すぎて意地悪に感じてしまう。

一言一句、全てに熱を込められ耳から吹き込まれる九条くんの告白は猛毒なんだと思う。

特別な事はされていないのに、音の響きだけで聴覚から犯され思考が鈍るのだ。

そこに意地悪さが不在なところがまた意地悪だ。

どこまでも素直な本心だと示されるほどに逃げ道が無くて熱にやられる。


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