Lingerie~after story~



その瞬間に如何に自分が感化され彼という存在を植え付けられ、そしてそれを受け入れ始めているのかが明確になる。

恐いと畏怖する心は確かにあるくせに、あの嫉妬が向けられないと今の様に物足りないと疼くものがあるなんて。

どうかしてる。と自分に呆れながら息を吐きだすと、そんな響きにたいしてなのか背後からクスリと笑う息遣いが私の意識を引いて来て。

「案外進展してるんじゃないのあんた達。形だけの恋人関係だなんて言ってた癖に」

「っ……それは……まあ、なんて言うのか情が揺れ動くのが人間の性と言うのか」

「単にお互い訳の分からない言い訳やめて素直に好きだって認めただけでしょ?」

「っ……はい、そうですよ。いい歳して恋愛に逆上せ上がって四苦八苦してるわよ」

「またそんな卑屈な物言いで照れ隠しして。いいじゃないの、いくつになっても逆上せ上がるのが恋愛ってもんでしょ」

『馬鹿ね』と方眉を下げての失笑には『だって』とここにきても素直じゃない自分が口をすぼめて視線が逃げる。

でも、そうか。

いくつになっても逆上せ上がっていいものなのかと密かに目から鱗を零していると。

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