Lingerie~after story~
引っ込み思案で遠慮しいな私にしては珍しく意を決した申し入れであったのだ。
図々しいとは思いつつも、これを逃したらそのチャンスはいつ巡るかわからない。
一度でいい。
付き合って、生活を共にしているのだから尚更の事挨拶をしなければと思い立ったのに…。
サラッと『ダメ』って…、『会わせたくない』って…、
「は…はは、」
「…寧々さん?」
「そう…だよね。会わせたく…ない…よね、私なんか…」
「あ、いや…」
分かってる、分かってるよ。
いくら九条くんが良い女だと言ってくれても、みんなの評価がそれなわけじゃない。
むしろ、私は…。
ああ、久しぶりに頭で反響する。
〝お前は何もしなくていい〟
呆れたような見放すような声が響いてしまえば…、
「っ…分かって…る。分かってるから。ゴメンね?こんな私は恥ずかしいものね」
「寧々さん?」
「 オドオドして、社交下手で、愛想もなければ自己主張も出来ない…」
「寧々さん、」
「こんな役立たずは何もしない方がいいよね、」
「寧々っ!」
あっ……黒と水色。
至近距離、捉えた発色にようやく自分の思考が途絶え、その隙に緩々と理性とリアルが入り込む。
そんな自分を更に気つけさせる。
「……それ、…誰の言葉?」
「っ……」
いつの間にか感情に飲まれて九条くんが見えていなかった。