Lingerie~after story~
人生初のバイクの後部席はなかなかスリリングでまともに思考出来る余裕もなく、ようやく思考がままなり事を理解した時には……、
『帰りたい』と空港を見つめて放心した。
いや、いやさ、私が間抜けでここまで気づかなかった落ち度はあるのよ。
それは認めるにしてもだよ?
「九条くんの馬鹿っ、」
「なんでだよ。一緒に来たいって言ったから連れて来たのに」
「来たかったよ!?だけど……っ、せめてもう少しまともな格好を勧めてよ!起き抜けのすっぴんだよ!?髪だって適当にしばって、服だって九条くんが適当に投げてきたTシャツにジーンズだよ!?」
「……大丈夫、」
「どこがっ!?」
「俺から見たらいつでも寧々さんは可愛い」
「っ……い、いやいやいや、九条くんに好かれるかどうかじゃなくて、私はお母さんからの…」
「ああ、だったらむしろ嫌われるくらいの方がありがたい」
「爽っ!!」
正直に言えばだ、正直九条くんからの可愛い発言には半泣き半ギレを相殺させる効果があったと思う。
向けられた笑みにはうっかり流されそうになったくらいだ。
それでもなんとか不満の元凶を引き戻し、そうじゃないだろうと切り返せば、更に不安を煽りどこか満足気に笑ってこられる事には不満の再燃。