Lingerie~after story~
でも、この反応は多分そう言う事ではなくて、どこかでこうして面識がないかという疑問に近いと思う。
私に思い当る節は無いと改めて見つめている間に、九条くんのお母さんの方はまだどこか記憶を探っているような表情であったけれど、
「……ネネさん」
「はい、」
「……ミモリ ネネさん」
「……あの?」
「もしかして、」
不意に思い当ったようにだ。
その目にあった疑問がゆるりと溶け始め、その答えを照らし合わせる様に見つめてきた水色が私を映しこんで含みを弾く。
そんなタイミングだ。
館内に響く登場案内のアナウンス。
どうやら案内されていたのがお母さんの乗る飛行機のものであったらしく、『あら』なんて腕時計を確認するなり横にあったスーツケースに手を伸ばした。
「悪いけどもう行くわ。早めに機内に乗っておきたいのよ」
「中でも仕事する気でしょ。俺のワーカーホリックはアリアさん譲りだよ本当」
「今度は仕事抜きで家族団欒しに戻ってくるわよ」
「そのセリフも何回も聞いた」
「フフッ、その時は……寧々ちゃんもいらっしゃい。じっくり触らせても欲しいし」
「っ…はい」
「触らせねえよ。寧々さんもいい返事するな」
いや、だって、だって…しちゃうでしょ。
嬉しいもん。