Lingerie~after story~
でも、報われなければ努力などないに等しいモノなのだ。
結果…、
「『お前は何もしなくていい』」
「えっ?」
「祖父が私を間引きした時の一言。……私は価値がなかったの。……少なくともあの人にとっては」
あの瞬間、努力が認められなかったのが悔しくて悲しかった。
それでも同時にどこか開放感を得たのも覚えている。
もう、姉と比べられる事もない、何を言われても呆れられても間引きされるような欠陥品の自分であるのだから仕方ないじゃないかと開き直れた。
あの重苦しい家からその身を出す事を許され、好きな分野を選び職にも就いた。
間引きされたからこそ今の自由な時間があるのも本当。
九条くんとこうして出会えたことさえも……、
「良かった、」
「……」
「寧々さんの価値がお祖父さんになくて」
「フフッ……言うと思ったよ」
九条くんなら、きっとそう言うだろうと思っていた最中だったの。
だって、実の母親にさえ嫉妬するような人だもの。
クスクスと零れた笑い声は心からのモノだ。
自分の本質の裏にあった生い立ちを話してしまうと、不思議と負の感情は発散されて、今はどこかすっきりと穏やかに風の心地よさに身を任して。
本当に、この身の軽さのままどこか旅立ってしまいたいなぁなんて、今まさに滑走路を走り抜ける飛行機を見つめながら思っていれば、
「……寧々さんの価値は俺にだけでいいから。……俺だけは、認めてるよ」
「………」
「自虐的なところも含めて全部……寧々さんの努力は全部魅力として生かされてるから」
なんて……何かのドラマの様な。