Lingerie~after story~
イズミの腕の中は無条件で居心地がいい。
何も焦らずとも私を理解して、汲んで、心を乱すような事はしてこない。
絶対の信頼感すら覚えるその安堵に身を任せて眠ってしまえそうな程。
乱れた心を正常のリズムに戻してくれるような……そんな存在感だ。
本当にそのまま身を預けてしまいそうな程イズミの甘さに寄りかかっていた様な時間だ。
それでもハッと我に返ると自分から身を離して気を引き締めたようにいつもの顔を作り出す。
「イズミって、本当残念。モテそうな顔と体してる癖におネエだし当然女子力高いし……それに、こんな可愛くない女の世話焼きが生きがいとか……一生恋人出来ないわよ」
「フフッ、そうねえ。自分でもこの厄介な生きがいにはそろそろ困り始めて来てるのよね。良いお姉さん卒業して自分の恋路にも走りたいのに、思いのほかあんたの絶対的な信頼を裏切りにくくて…ついついね」
「別に頼んでないんだから。もう子供じゃないし……私だって九条くんって…こ、恋人が出来たわけだし」
「あら、寂しい事言っちゃって。しかもなんか妬けちゃうわね」
「なーにが、調子いい。さっきまで私なんて蔑ろに九条くんと盛り上がってた癖に。お酒の好みまで知る程仲いいなんて聞いてないけど?」
フンッと鼻を鳴らしてイズミの言葉を跳ねのけてみたけれど。
あれ?これって最初のイズミの追及に自ら肯定を示したような事になっているんじゃなかろうか?