Lingerie~after story~




今度から雨合羽も追加しようかな?なんて事を思い一息ついて、どのタイミングにこの豪雨に飛び込もうか?なんて曇天を見上げていた視線を何の気なしに動かした先。

あら?

自然と視線が集中したのはその場所だけ違う物を感じたから。

相も変わらず空から注がれる礫に情はない。

なのに……、

【風流】

そう感じたのは視界に収めた姿が着物姿であったからか。

いや、違う。

ただ着物が織り出す気品などではない。

纏っている人の持ち前だ。

ただ立つ事一つに凛と品を見せつけ、存在するだけで価値を示す。

情も品もなかった筈の雨さえも感じ方を変えさせる程に、曇天を見上げる気品漂う男性に意識が引かれて息が止まった。

が、そんなのも一瞬だ。

直ぐ様意識が移ったのは身に纏っている着物への危惧だ。

身を置いて居たのは一応の屋根の下。

それでも一歩踏み出せば土砂降りの害に合うギリギリの位置。

今だって激しく打ち付けられ跳ね上がる水滴がその着物を塗らさんと裾を掠めているのだ。

なのに纏っている本人は無頓着なのかまるで気にせず雨を見つめて。

だって…それ、その辺のお手頃お着物セットな和装じゃないですよね?!

大島紬じゃありませんか?!

濡れる濡れる!!

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