Lingerie~after story~
『私なんか』と自虐的な感覚をよく理解して、それを柔らかな口調と言葉で解きほぐす。
端から自信を持たずともいい場なのだと私の緊張をときほぐし、純粋に私の感性を見たいと促されているような。
私という人間を見たいと促されているような。
柔らかなる誘いにこれ以上断りを入れるのはそれこそ無粋であるだろう。
むしろ…なんとなく活けてみたいと思う心が浮上しているのだ。
何の縛りもなく、自由にしていい。
人の目など気にせずに好きなように。
そんな条件のない【縛り】は私の創作意欲を擽るらしい。
私のそんな心の変化すら読み取っている様に、今まで座っていた場所から立ち上がり『どうぞ』と私をその場所へと誘導して。
その真向いに座布団を引いて静かに座った姿。
それでも、不思議と緊張はしない。
同じような時間があった。
苦痛であった。
緊張で手が震えた。
花器を挟み目の前で座り私を評価する祖父の存在が大きくて重くて。
なのに……何でだろうか?
この人の目には緊張どころか……煽られる。
リンッ__と、聴覚を擽ったのは風鈴の繊細な夏の響き。
その透き通る音に促されて自分の神経が細くもまっすぐに張り切ったのを感じた。