Lingerie~after story~
「…………」
「…………おかえり」
「あ………ただいま。って、やっぱり現実だよね?驚いた」
「いや、こっちも結構驚いてるんだけど?何その着物姿」
現実に引き戻されてもどこかぼんやりとエレベーターに乗り込み帰宅した自分の部屋。
誰もいないという感覚で開錠し入り込んだ玄関は明かりが灯っていて、怪訝に顔をしかめながら入り込んだリビングのソファにはいる筈の無かった九条くんの姿。
やはり夢の中の出来事なのだろうか?と、今更すべての時間に疑問を抱いていた中のやり取りだ。
「何で?帰り遅くなるって言ってたのに」
「いや、寧々さん体調まだ悪いなら普通に帰った方がいいのかと思って」
「っ……九条くん……」
「ん?」
「好き……」
「っ____」
あらら、自分でも驚くほどだ。
驚くほど素直に感情が音として口から零れ落ちてしまった。
自分でも驚くのだから向けられた九条くんなど持っていたタブレットを床に落とした程。
ゴトンと無情に響く音に何とか我に返りつつも、狐につままれたような表情継続に私を見つめる双眸は瞬きを忘れてそうな。
あれ、私……結構冷静?
普通であるなら、言ってしまったと羞恥に悶えてもいい場面なのに。