Lingerie~after story~



キスして欲しいんじゃない。

私が無性にキスがしたかったんだ。

そんな欲求のまま、未だに不慣れで仕方のよく分からないキスの濃度を上げていく。

きっと下手くそなんだろうな。

それでも、少しでも抱いている感情が伝われと、丁寧に啄みながら息を絡めてそっと離すと彼の双眸を至近距離から覗き込んだ。

陰っていても綺麗な発色はいつでも私を魅了する。

好きで、好きで、たまらなく好きで。

時々畏怖を覚えてもやはり綺麗で…好きで、

「堪らなく…キスしたかった」

「ん……」

「だから、して欲しいじゃなくて、…してもいい?」

「……した後のそのおねだりと言い、普段にない素直さと言い………分かってる?」

「……えっ?」

「俺にとってどれだけ性質の悪い悪女なのか」

そんな言葉を発した彼の表情を捉え直せば、笑っているのか苦悶であるのか。

苦笑しながらも愛おしいと悶える眼差しが私を映しこんで息を吐く。

その目があまりにも、

「『欲しくて欲しくて堪らない』」

「っ……」

「そんな目をしてるよ?九条くん、」

「分かってて読んで音にするとか…今日の寧々さん本当に悪…んん___」

悪女かどうかは自覚はないけど。

焦らし過ぎだよ九条くん。

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