Lingerie~after story~
この着物は後でクリーニングに出そう。
着物から腰紐まで、綺麗に畳んで汚れぬ様にと風呂敷に包む。
それをクローゼットにしまい込んだ頃合いに、タクシー到着を知らせるインターホンが部屋に鳴り響いた。
「じゃあ、ちょっと行って来るね」
「うん、体調も万全じゃないだろうし慌てては戻って来なくていいからね」
「じゃあ、帰りにのんびり寄り道して、九条くんが好きなプリン買って帰ろうかな」
「ダメ、」
「ダメなんだ?」
「それだったら、帰って来て寧々さんが作ってよ」
「じゃあ、やっぱり超特急で帰って来ないと、食べれるのだいぶ後になっちゃうね」
「いいよ。気は長い方だから。待てば待つほど期待が高まって美味しく感じそうじゃない」
最後の一言と一緒に、ニッと浮かべられた笑みには含みと意地悪さを感じて、挑み返す様な表情で対応したけれどすぐに破顔。
お互いにクスクスと笑って片手を振り、『いってきます』『いってらっしゃい』とその身を離した。