Lingerie~after story~












「あんた達、何リアルロミオとジュリエットして遊んでるよ?」

「いや、別に遊んでるつもりはないし、何一つ面白い事なんてないけどね」

ああ、それでもだ、物凄く息抜きを覚えるこの姿と口調と。

姉の宣言通り翌日からがっちりと私の身はこの家に拘束されて、ご丁寧に見張り役の人間まで至る所に配備されているのだ。

いや、その位されなきゃ逃げ出す気満々だったけれど。

この家に身を置くという事は服装も当然朝から晩まで和服が主。

今も白地に薄紅の柄が入った夏着物に身を包み、自室で花を活けていた最中であった。

『泉さまがいらっしゃいました』と声をかけられこうして対面しているのだ。

「ほら、頼まれてた仕事のデータ。宣伝部の部長さんに頼んで預かってきたわよ」

「ごめんね。九条くん以外で頼めるのってイズミくらいしかいなくて」

「まったく、昨日の今日で一体何がどうしてこんな事になってるわけあんたは。と、いうか、驚くほど血統バリバリな箱入り娘だったわけね」

「別に箱入りじゃ、」

「箱入りよ。むしろ、この家とその着物姿見て妙に納得したって気分」

「へっ?」

「だって、あんたって本当に普段から立ち振る舞いとかちょっとした所作が綺麗だったもの」

「っ……」

ちょっと、今のは不意打ちのデッドボールだったわよ?イズミ。


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