Lingerie~after story~
相変わらず巧みで酔いつぶれそうな濃厚なキスだ。
うっかり理性を放り投げて溺れてしまいたいくらいに。
でも、それをしてはいけないという理性はきちんと健在であるから、ハッと我に返るとその胸を押し返した。
押されるまま……離れてはくれた唇。
それでも濃密さを示す様に伸びる銀糸が余韻、自分を見下ろす陰った妖艶な姿には逆に動きをフリーズさせられる。
だって……なんか……
「バーカ」
「っ……な、」
「今更決別の言葉に動じるかよ。もう一回振られてるし、自分の立ち位置受け入れて迫ってんだよ。言っただろう?『簡単に過去の甘い存在に成り下がってやるなんて思うなよ?』って」
「っ……」
「むしろ、どんだけ寧々が俺に未練たっぷりで大好き~か知れて煽られたわ。ますます……掻っ攫いたくなったっつーの」
「え……ええええっ!?」
「しかも……こんな風に泣かれたら余計にくるわ。俺が離れるのが嫌で寂しくて泣いたんだろ?」
「っ……ち、違っ……」
「フッ…むっちゃ可愛い」
「っ〜〜な、なんでぇぇぇ?」
「取り乱せば取り乱すほど、俺が好きって言ってるようにしか見えねえっての、天邪鬼な寧々ちゃん」
そうだった。
今更よね。
今更イズミに私の感情の誤魔化しなんか通用する筈なかったのに。
いつだって私の本心を読みすかしていたからこそ、可愛くない態度をとっても傍に居てくれたんだから。