Lingerie~after story~
敵わない。
そう思ってくしゃりと泣き顔に破顔した私は不細工なんじゃなかろうか。
いっそ不細工だと見放されてしまえば楽であるかもしれないのに。
「…可愛すぎて、決別されても離れられねえって」
「っ……」
言葉の響きを頬に直に、話す合間に涙の跡を這う舌の刺激には息を飲む。
その刺激が離れてしまえば変に名残惜しくて、ゆっくり視線を上に戻せばそれを待っていた様な双眸に捕まった。
刹那に唇に触れてきたのは爪まで綺麗な指先。
いつだって私に優しく触れる指先。
「寧々、……今、一瞬でも九条の事過ぎった?」
「…え、」
「俺と九条を比べる様な瞬間が微塵にもあった?」
「……っ、」
「フッ、じゃあ、俄然決別なんてされてやらない」
「なっ…無いなんて…」
「ダウト、」
「っ〜〜」
「一瞬でも俺が独占出来たっていうなら、それをもっと長くする事も不可能じゃないってね」
「も、もう〜〜潔く振られてよぉぉぉ」
「潔く愛し抜かれて悶えてろっての」
ククッと響いた笑い声や表情ばかりは底意地悪いと言うのに、私の額に落とされた口づけの甘さや優しさは半端ない。
どこまでも、どこまでも…この愛情はイズミ本人の意思でしか止める事が出来ないものなのだと思い知った。