Lingerie~after story~
薄らと涙の膜の張った目を見開いて、胸を乱れた呼吸で上下させながら捉えたのは。
首の後ろを掴まれ引かれたような状態の九条くんと…、
「あんた……何してんの」
呆れた表情で彼の服を引いている風呂上り全開に腰にタオルのみなんていうイズミの姿。
「恋人同士では当たり前の営みだけど?」
「悪びれもせずによくさらっと言い切るわねえ。見て見なさいよミモリの怯えきった顔、震えてる体」
「………うん、可愛い」
「っ…!!?」
「あんたねえ…」
本当に悪びれた様子なくだ。
イズミに言われて私の今の現状を再認識するように見つめた彼の口から零された予想外の一言。
『可愛い』なんて響きにこれほど萎縮し怯んだのは初めてかもしれない。
そんな私に見せる罪悪など微塵もない彼がようやくイズミの手を払うと荒ぶることなく一息吐き出した。
そんな些細な響きや動きにもビクリと反応してしまった私を彼の黒と水色の双眸が一瞥。
「帰るから」
「…………えっ、」
「襲ってもいいなら残るけど?」
「っ……」
突如さらりと落とされた響きには意識が追い付くよりも早く間の抜けた声音が口から零れてしまった。
それでも追加された問いかけには今程の畏怖鮮明な体が素直に反応を示して言葉に詰まってしまう。