Lingerie~after story~
「……九条から奪わなきゃ意味ねぇじゃん」
「っ……」
「寧々の一番が九条だっていうなら、急なポッと出の男になんか危機感すら覚えねえって」
「イズミ、」
「……戻って来い。そしたら全力で張り合って、魅せつけて、お前の根本から掻っ攫ってやるから」
「っ~~~…殺し文句すぎる。もう……本当にさ……」
何で、もっと早く私にそう言う事言ってくれなかったかな?
九条くんと親しくなる前に。
恋情を抱く前に。
そうしたら、こんなもどかしい思いをイズミに抱いたりしなかったのに。
そんな風に続きそうであった言葉はさすがに噤んで熱を持つ顔を片手で覆った。
抱いている葛藤を読み込まれないように、無駄な足掻きで隠す様に俯いたのに。
「フフッ、その『俺が好きで困る!』って悶え、最高」
「っ……」
「あ、その悔し気に顔赤らめるのもごちそうさまぁ~」
「も、もうっ、帰れ!!」
「あはは、言われなくても。婚姻届けの残念な末路は九条に伝えておくわ~」
「イズミが破ったんじゃない!!」
「悔しかったら自分で役所に取りに行きなさいよ。それ持って九条のところに戻る方があいつは喜ぶでしょうよ」
『馬鹿ね』と言う言葉と一緒、パチンとデコピンをしたのはイズミなりの後押しと励まし。