Lingerie~after story~
「……驚くわ。まだ彼を信じていたなんて」
「………何?」
「彼よ。九条さん?だったかしら?水守の家にあんな啖呵を切ったとこまでは漢気もあったし勇敢とも言えたわ。でも……結果その後何か事を起こしたかしら?」
「……」
「あの電話から数日あったのに、一度として彼から連絡は?秘密裏の逢瀬の約束は?」
「…それが出来ないように予防線張ってた紗々ちゃんがよく言うわ」
「フフッ、そうね。だけど私だっていつドラマチックな予想外でこちらを驚かしてくれるのかってワクワクしてたのよ。なのに、…残念、肩透かしだわ」
「そう、なら安心して」
「……何をかしら?」
「………九条くんなら予想外で驚かしてくれる事間違いなしの人だから」
フフンと最後に笑ったのは私の方だ。
だって、本当よ。
紗々ちゃんの不安を煽る誘導にも微塵も動揺しない程に、いつだって私の不安すら掻き消す予想外を見せてくれる人。
だから、今だって揺るがないのだ。
連絡が無かろうが不安なんて抱かない。
だって、待ってろって言われた。
でも、言われたままに悲劇のヒロインをするつもりはなくて、私は私なりに足掻きながら、堂々と胸張って対面できるように待ってるつもりだ。
九条くんがいなくとも戦っていたと。