Lingerie~after story~



「……っ……本当……敵わないなぁ。九条くんには」

「だって、仕事馬鹿な俺に惚れ込んでる奇特な寧々さんじゃない?」

「っ…な、」

「そんな寧々さんが大人しく何かを切り捨てる俺を認める筈ないことくらい分かってたしね」

「っ……」

「それに、大変なくらいがやりがいがあるんじゃない。仕事にしろ、恋愛にしろ」

「………フッ……すべてにおいてホリックだなぁ……」

「だから、寧々さんがその緩和剤になってよ」

緩和剤なんて……薬で大人しくなる性質でもない癖に。

そう切り替えしてやろうかとも思ったのに、実際に向けてしまったのは、ただひたすらに歓喜に満ちた笑みだったと思う。

だって、九条君はやっぱり九条君で……揺るがないんだもん。

どうしよう……抱きつきた……

「……ってか、今すぐになって」

「………はっ?…っ!!!?」

不意に追加された一言の声音が今までと違く聞こえたのは私だけであるのか。

焦ったような、もどかしいような。

それに違和感が追い付いた瞬間には自分の体は引き寄せられていて、驚愕の声を上げるとほぼ同時に自分の体が床から離れた。

瞬きを忘れた双眸に映りこむのは……本能的に光る黒と水色の双眸。


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