Lingerie~after story~
それでも……恥ずかしいものは恥ずかしい。
苦しいものは苦しいんだよ!……九条くんっ!!
それに……それにっ……
「んんっ……待……て……」
「はぁっ……まだ言う?」
「っ……だって……ねえ……私……」
「ダメ、何言われてもやめる気ねえって言っ、」
「爽っ、」
「っ____」
お願いだから………
一言で良いから言わせてよ。
一言でいいから聞いてよ。
そんな一心で名前を弾けば、さすがに本能の中に理性を小さく引き戻した双眸が私を映しこんで不動になる。
昼間であっても締め切った室内は薄暗い。
それでもお互いの姿を捉えるには充分すぎる程明るくて。
余裕の無い顔。
私も赤いだろうけど、九条君も充分に熱を持って赤い顔をしているよ。
それを伝える様に自由であった方の手で頬を撫で、さっきの口づけで潤っている唇を親指でなぞる。
「………私も…限界、」
「…………」
「……だから、……抱いて?」
「っ………」
「その一言くらい………言わせてよ」
意地悪ね。
そんな風に、困った子を見る様にからかって微笑んで見せてしまえば、彼も参ったような笑みを見せて言うのだ。
「…………魔性」
「うん………それでいいよ。爽が見てくれるなら……惚れ込んでくれるならそれでいい」
それでずっと私の手に落ちて傍に居てくれると言うのなら、純粋無垢なイメージよりずっといい。
「全部……掻っ攫って、」
「………初めからそのつもり、」
トンと寄せられ触れた額の接触がどんな口づけよりも愛情を感じた気がする。
刹那に捉えた鋭くも優しい笑みも。