Lingerie~after story~
はて?
ふむ?
ううむ……。
そんな様子の鏡の中の自分とにらめっこして数分。
至る所を確認して動く度に先程乾かした髪からシャンプーの匂いがふわりと漂う。
同時に……九条くんの匂いだ。
勿論、彼はまだ不在である自室の一時。
なのに何故そんな香りが漂うかと言えば自分が身に纏っている衣服が彼の物だからだ。
彼の部屋着と言えるラフな物。
かといって【彼シャツ】的に白いシャツ一枚で生足披露なんて事は無いのだ。
スウェット的な上下をダボっと着こなし、メイクもしてなければ髪も適当にクリップで留めているだけ。
特別露出が多いわけでもなく、ただただ体格差の布地明確に余って手首足首の枷になっているような。
気持ち的には九条くんの衣服を着ているという羞恥心はあれど、これで誘っているという様な羞恥は薄い。
これはどうなの?イズミ様?
本当にこれでいいの?
もしかしたら破局狙いで嘘教えてないよね?なんて微々たる不安もチラつくから困る。
ああ、でも……九条くんの匂いだ。
ふわりと香る誘惑の強い事と言ったら。
疑う心さえ手放して、ついつい自分の袖口を口元に運んで落ち着いてしまう。
私……末期か?