Lingerie~after story~
でも……それが本音だ。
恥ずかしくて否定したくても……九条くんに触られたくて触りたくて…。
九条くんの触れ方は気持ちが良い。
優しく丁寧で、抱きしめてくる力は強いのに痛みはなくて。
見下ろしてくるオッドアイは鋭くもあるのに余裕が無いと愛らしくも見える。
『寧々…』
私を求めて弾かれる声が好き。
呼ばれる程に寧々って名前が好きになるくらいに。
あっ………恋しい…。
そう思った時には無意識に踏み出していた自分の足。
伸びた指先は充電中であった携帯を掴み、耳に持ち上げるまでに履歴から番号を拾う。
無機質なコール音を2回半だ…、
『もしもし?』
「っ…触りたい、」
『………』
なんて余裕がなく、今にも泣きそうな自分の声だろうか。
まるで留守番に不安になり耐えかねた子供の泣きつきだ。
九条くんからすれば、唐突にこんな要求をぶつけられて絶対に困惑しているだろう。
それが分かっているのに、そんな相手の事情など構っていられないと欲求が決壊して行動してしまったらしい。
ああ、そうか。
なんか分かったかもしれないよイズミ。
この格好は九条くんを誘うと言うよりも…
「抱きしめてキスしたいよ…爽、」
『………』
私の羞恥さえも上回る限界を誘うものだったんだ。