Lingerie~after story~
優しく抱きしめて私の心を読んで汲んで…。
私の不器用さにどこまでも神対応であった九条くんなのに。
意地悪な言い回しもあったけれどその位は大目に見て素直に甘えてしまえばいいものを。
認めて、『嫌いにならないで』と一言告げればいいものを。
それなのにどうしてこの口は可愛くないところに上乗せする言葉しか弾けないのか。
体は意に反して彼を振りほどいて横を向くのか。
嫌いになったら仕方ないなんて微塵も思ってない。
嫌われたら立ち直れない程崩壊するのは予想するまでもなく分かり切っているくせに。
そこまで思考出来て尚……そっぽを向く私は本当に可愛くない。
そう……思うのに。
「っ……」
どうして、
「酷いね、」
「………」
「ますます好きになるじゃない」
「っ……は、はあ!?」
ああ、また天邪鬼。
本当は優しく背後から抱きしめられて安心した癖に。
落されてすぐに持ちあげに来た愛情の響きに歓喜に満ちたくせに。
咄嗟に取り繕ったように口から零れたのはつれない反応の響きで、表情でも『何を言ってるんだ!』と呆れたようなもので振り返ったのに対峙したのはどこまでも愛でにくるような柔らかな笑み。
そんな笑みにはさすがに取り繕いの言葉は封じられた。