イケメン部 〜第3巻〜
「…なんであの時、部長は俺に……」
ボソリと呟く御影。
それを聞いた西条は、思い出したと言ったように、ポンっと手を叩き、
「そういえばさ、ずっと気になってたんだけど、代替わりする時、お前佐々木先輩に何て言われた?」
御影の方を見て訊いた。
御影は目を泳がせて、いかにも答えたくないといった感じだったが、重々しく口を開いた。
「…部長を継ぐことは前々から知らされていた。………あと」
そして、スッと視線を澪和に向ける。
「…海空の事を宜しく頼む、と」
「……っ」
あたりが静まり返る。
「最初はその意味が分からなかった。宜しくと言われても…」