極上の愛をキミへ
散らかった書類たちを、あたしは何も言わずに拾う。

この、書類の全てがゴミと化す。

今回のプロジェクトには、沢山の人の能力が費やされた。

それが、場所の用意が出来なかったくらいでダメになる。

そんなの、あまりにも理不尽だ。

だからと言って、日時を変更して行っても、信用を失う。

信用を失った会社の企画に、誰が賛同すると言うのだ。

でも、諦めたくない。

簡単に、諦めちゃイケない。


「諦められますか?」


書類を拾う手を止め、朝比奈に尋ねる。


「は?諦めるしかねぇだろ」

「それは、最後の最後に出る答えです。諦めるには、まだ少しだけ時間があります。これは、朝比奈専務が始めたプロジェクトです。だから朝比奈専務はプロジェクトの発表会のその直前まで、諦めてはイケないと思います」


始めた人間が諦めるなんて、信じて付いて来てくれた人たちに失礼だ。

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