極上の愛をキミへ
「なんで、夜に役員会なんだよ」


そんなの、あたし達が知りたいよ。


「抗議があるのであれば、ご自分で朝比奈社長にお聞きください」


専務はチッと、舌打ちを零す。

舌打ちしたいのは、こっちだ。


「そろそろ、会社に戻りましょう。次のお約束もありますので」



そう告げ、あたしはコーヒーを流し込む。

そして、席を立つ。

支払いするために財布を取り出し、会計へと向かう。


「お支払いは結構ですよ」


カウンターの中にいた川口の言葉に、首を傾げる。


「晃生。いつもツケだから」

「行くぞ」


川口と話していたあたしの後ろを、専務は通り過ぎて行く。


「あの、これで足りますか?」


財布から3000円を取り出し、カウンターの上に上げる。

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