偽りの愛言葉
「私どうかしてる、」


他の女性に風神さんのこと触って欲しく無いなんて。


ただの束縛女子なのに…。


ダメダメ、仕事なんだから。


我慢しないと。


でも……風神さんを見ると思いが溢れて、止まらなくなるんだ。


「あれ?梓ちゃん?」

「へ、あ!飛鳥馬くん…」


グラスを手に持つ飛鳥馬くんと目が合い、こっちに駆け寄ってくる。


なんか、タイミングが良すぎだよ…。


優しく笑う飛鳥馬くんを見たら、今にも泣いちゃいそうで。


私は必死に涙を堪えて笑顔を作る。


そんな私を不思議に思ったのか、まるで見透かしたかのように、さっきまでの笑顔が消えた飛鳥馬くん。


「ハク来ない感じ?」

「え!?違うの!!風神さんとは、さっき会って…」

「そうなんだ?なら良かった。」


優しいな…飛鳥馬くん。



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